障がいのある方と繋がるために必要なこと

障がいのある人を知る

一口に障がい者といっても、その状況は様々で一人として同じ状況の方はいません。理解やすいのは「身体的に障がいがある人」と「知的に障がいがある人」に分けて考えることです。四肢に何らかに欠損があったり、機能に一部自由にならない部分があったりする「身体的に障がいがある人」は義肢を装着したり、車イスなどの補助機器を使用して日常生活を送っています。障がいの部位によってできることと難しいことがあり、後者の場合は周囲のサポートが必要になってきますが、周りの人にとってサポートをするタイミングがわかりやすく、互いを知ることは決して難しくありません。

加えて「目が見えない」や「耳が聞こえない」というのも「身体的に障がいのある人」に含まれます。このような場合は、部分的にサポートするのではなく、日常生活のあらゆる場面で周囲の理解とサポートが必要なので、ご家族との交流も含めてより密接に関わっていく必要があります。

なかなか他人に理解してもらえないのは「知的に障がいがある人」です。このような場合、本人に悪意など全くないのですが、奇声をあげたり、急に大声で笑いだしたり、健常な人から見ると異様に感じる行動をとることがあります。言葉を交わすこともままならない人もいますし、何かに強いこだわりを持っていて同じ行動を繰り返す人もいます。大切なことは、このような一見すると奇異に思える行動も含めて、その人の個性だと捉えることができるかという点です。

個性を認め合うことが重要

光の中を一人で歩むよりも、闇の中を友人と共に歩むほうが良い
〜ヘレン・アダムス・ケラー

障がいのある人に対して悪意を持つ人間はほとんどいませんが、多くの人が障がいのある人を「社会的弱者」と捉えています。そして弱い立場の人を助けようという意識で接しようとしますが、障がいのある人は決して弱者ではありません。例えるなら「全く言葉の通じない外国で一人で生活させられる状況」であったり、「全く知らない土地で目的地まで一人で歩かされている状況」です。困ってはいますが弱くはありません。何よりも目の前の人を弱者と捉えるということ自体が、人を見下した差別に当たる場合もあります。

障がいのせいでできないことに目を向けるのではなく、障がいがあっても上手くできることに集中してください。身体は障がいを負っていても、気持ちまで障がい者にならないでください
〜スティーヴン・ウィリアム・ホーキング

また薄い理解として見受けられるのが、チャリティーイベントなどで起きがちな「勇気と感動の道具」として扱われることです。障がいのある方は健常な人間を感動させるために生きているわけではありません。本当に障がいにある方を知りたいなら、「対等な立場の一人の人間としてお互いを受け入れていく姿勢」が必要です。

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