重度の障がい者を対象にした就労支援作業の実態について

同じ就労支援でも職場環境には大きな違いがある

就労継続支援B型は障がい者や難病患者など心身に不具合が生じている人を対象にした福祉サービスの一種です。働く意欲がありながら心身の問題で仕事に就けない人に対する就労支援ですが、生活費に充てる給料を得るための労働よりも、むしろ社会との繋がりを持ち経験を積むリハビリとしての意味があります。また、就労継続支援B型に分類される仕事は法律上の労働とは見なされません。

雇用契約が結ばれないので支払う給料の金額が最低賃金を下回っても違法ではありません。労働への対価ではなく、お手伝いに対するお駄賃として扱われるためです。仕事内容も簡単な単純作業が多く、職場によってはオートメーション化された工程を就労支援の一環として手作業にしている所もあります。

とにかく相性の良い環境を探そう

同じ就労継続支援B型に分類されていても職場環境には大きな違いがあるので利用の際は注意が必要です。
利用者のリハビリを想定して真摯に取り組む所もあれば、行政の指導があるので仕方なく行っている所もあります。基本的な作業は似通っていても取り組む姿勢の違いは利用者にも大きく影響するので、本格的に働くには前向きな姿勢で取り組んでいる所を見つけることが肝心です。

職場環境の良し悪しを見分けるポイント

  • 社会に出る仕組みがある
  • お客様を大切にしている
  • コミュニケーションが豊富

社会との繋がりを保ち、働く意欲が損なわれないようにするのが就労支援の目的の一つです。働く意欲が失われると社会との繋がりが非常に希薄になり、遂には完全に孤立するおそれがあるためです。
しかし、いくら働く意欲があっても職場環境が悪ければ決して良い結果には繋がりません。リハビリを主目的にした就労継続支援B型の職場であっても、社会に出て働きたい気持ちを尊重できない所は利用しないことを心がけます。
就労支援に真摯に取り組んでいる職場は職員が快活に動き回り、利用者へのサポートも迅速かつ的確に行います。雰囲気も明るく、利用者との間で仕事に関わる真剣なやり取りが交わされることも少なくありません。

逆に、やる気が無い職場は雰囲気が暗いのが特徴です。職員の仕事も粗雑で、利用者への態度もおざなりであったり腫れ物に触るようなものになっている傾向があります。そのような職場では却って労働意欲が削がれてしまうので避けるのが無難です。

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