就労継続支援B型で受けられるサービスの内容について

就労継続支援B型とはどんなものか

就労継続支援B型とは、企業に就職することが困難な障がい者に簡単な作業の場を提供する福祉作業所のことです。かつては障がい者の働く場所といえば生活保護法に基づく授産所しかありませんでしたが、障がい者総合支援法の施行に基づき開設が認められた就労支援施設に移行していきました。就労継続支援はB型だけでなく就労継続支援A型もありますが、A型はB型より利用基準が厳しく、事業所と雇用契約を結んで給与も与えられます。

A型が65歳未満の障がい者しか利用できなのに対して、B型では利用者の年齢制限はなく高齢の障がい者も利用できます。就労継続支援施設はB型事業所が全国で1万以上、利用者が25万人以上と圧倒的に多く、A型の数はその3分の1以下に限られています。企業就労が難しい障がい者の多くは就労継続支援B型で就労支援を受けて作業訓練に汗を流しています。

就労継続支援B型に通う人たちが受けられるサービス内容

施設では原則として通常の勤務と同様に平日終日の労働ができますが、雇用契約は締結しないので賃金は発生しません。したがって利用者は工賃として毎月1万5千円程度を受け取るだけになります。ただし通常はそれ以上の利用料を支払わなければならないので、あくまでも有料の就労訓練という位置づけです。その代わり毎日勤務を続けることが難しい場合には、半日だけや隔日の勤務など本人に合った変則的な利用方法も可能です。作業の内容は簡単な袋詰めから食品を扱うものまで多岐にわたります。

サービス内容の具体例を挙げると、まず重度の知的障がい者でもできるティッシュペーパーの子袋を箱に詰める作業商品のシール貼りを企業から受注して行っています。またホテルのタオルや飲食店のおしぼりをクリーニングする一連の作業を請け負っている事業所もあります。カフェを経営し珈琲やケーキを提供するところもあれば、パンを焼いて道の駅などで販売を依頼している所もあります。そのほか農作業やインテリア用品の手作り工芸品を製作する作業もあります。利用者を支援員が補助して適切な作業ができるように体制が整えられています。利用者は自分の能力や嗜好を生かした職場を探して働くことができて充実した日々を送っています。

関連の記事