就労継続支援B型について

就労継続支援B型の利用対象者

就労継続支援B型は、障がい又は体調の面で一般企業に継続的に勤務することの難しい人が利用する福祉サービスです。利用対象者には条件があり、その条件をクリアしなければ登録することはできません。中でも「就労経験がある人」という条件があることから、学生を卒業してすぐに利用できるというものではありません。この制度の対象となるのは、障がいのある方でも少し年齢の高い人となります。

契約内容とその実態

就労継続支援B型は利用対象者の資格を確認します。利用できる人は就労経験があり現在就労していない人、もしくは一般企業に継続的に勤務することが困難であると判断された人が中心です。特別支援学校や特別支援個別級など学校を卒業したあとの進路にはならないものです。その作業内容は商品の箱詰めなど比較的軽微な作業が中心です。出勤日や就労時間なども週1回、1日数時間から受け入れてくれる事業所もあります。軽作業中心なので、それで生活できるほどの給与を得ることはなかなか困難ですし、生活保護世帯などを除いては働きに行っているにもかかわらず、利用料がかかるケースがほとんどです。つまり就労継続支援B型とは「お金を払って働く場所、居場所を提供してもらうもの」というのが実態です。

小学生のころから特別支援学校に通学している人たちにとって、高校を卒業するということは同時に「居場所がなくなる」ことを意味します。学生である間は朝から学校へ登校し、下校後はデイサービスなどで夕方まで過ごすという生活サイクルでしたが、高校を卒業するとデイサービスなども利用できなくなり、そのままでは居場所がなくなってしまいます。かといって一般企業に就職することはできませんから、何もしなければ1日中家の中にいるだけになってしまいます。

そこで就労継続支援のような福祉サービスを利用することになりますが、ここにも難しい問題が山積しています。まず「通勤可能な範囲に受け入れてくれる事業所がない」ことです。この場合は探す範囲を広げていって、たとえ保護者や世話をしている人が車で送るなどしてでも見つけ出さなくてはなりません。次に「やっと事業所を見つけても本人と上手くマッチングしない」という問題があります。職場の雰囲気や作業内容などが本人と合わなければ休みがちになってしまいます。人気のある事業所はすぐにいっぱいになってしまいますので、特別支援学校に通っている人たちは高校1年生のころから3年計画で卒業後の進路を探しています。

全国の障がい者福祉サービス事業所

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