重度障がい者の受け入れと企業が受ける恩恵について
障がい者支援の表明はイメージアップに繋がる
障がい者は心身の機能に問題があることから一般の仕事に従事するのが非常に困難です。働く意欲があっても働く場所が無いのは大きなストレスになり、社会から孤立する原因にもなります。そのような状況を解消し、障がい者が社会と関わることを目的とした福祉サービスが就労継続支援制度です。
障がい者や難病患者など、働く意欲はあっても心身の問題で一般の仕事に就けない人をサポートする制度で、企業の受け入れ協力があって初めて成立する制度でもあります。
障がい者を雇用するのは業務に必要な人員を確保することよりも、社会福祉への貢献の意味合いが強いことから、積極的に雇用することによって企業のイメージを大きく上げることが可能です。
金銭面の補助とサポート体制の確立について
障がい者や難病患者の就労支援を目的としている就労継続支援制度はA型とB型の二種類があります。このうち、就労継続支援B型と呼ばれるものは障害の程度や年齢、体力などの理由で一般的な仕事に就くことができない人を対象にした福祉サービスです。
労働に従事して給料をもらうという基本的な仕組みは同じですが、一般の仕事やA型の就労支援とは異なり、明確な雇用契約は結ばれません。就労継続支援B型は労働よりも社会復帰を目的としたリハビリの意味合いが強く、利益追求を目的とした業務には当てはまらないためです。
正式な労働とは見なされないので、給料が法律で決められている最低賃金より低い金額になっても何ら違法性はありません。
自治体からの補助金と安全管理
就労継続支援B型の指定企業は自治体から補助金が支給されるので、雇用することによる金銭の損失は殆ど発生しません。また、就労中の安全管理は福祉関係のマニュアルに沿った指導が受けられる他、利用者によっては介助者が同行するケースもあります。
働く場所の安全管理に努めるのが採用する企業の責任になるので、その点は十分に注意することが大切です。福祉施設や役所との繋がりを保つことが就労継続支援B型のサポート体制を整える条件になります。
就労支援の本質を失わないように
支援事業は企業のイメージアップにも繋がり自治体からの支援も期待できるでしょう。ただし目先の利益に囚われず就労支援に会った事業を行うことが大事です。