積極的に就労支援サービスを利用して社会参加をめざそう
障がい者総合支援法が障がい者就労支援の基本になっている
障がい者の社会参加のために大切なことは、やはり就労できる場をみつけて自ら収入を得るということでしょう。障がい者を対象とする就労支援は、2013年に施行された「障がい者総合支援法」が基本となっています。この法律は身体や知的、精神に障がいのある人と難病の人を対象としていて、それぞれの障がいの程度に応じた福祉サービスを行政が提供するというものです。そのサービスの1つとして就労支援があります。障がい者総合支援法では、利用者が自分自身でサービスを選択し契約するというシステムを採用しているので、障がい者の就労についても、自らが積極的に自分の進路を決めるという姿勢が求められます。
障がい者の就労支援を専門に行っている機関とは
各都道府県に設置されている「地域障がい者職業センター」では、障がい者の適切な職業選択を支援するための職業指導を行っています。ここには専門知識のある障がい者職業カウンセラーが配置されていて、職業の能力を判定する職業評価なども行われています。さらに全国に334箇所ある「障がい者就業・生活支援センター」では、障がい者の就労支援と同時に生活面での支援や相談も受けることができますし、職業準備訓練や職場実習、就労移行支援事業所への紹介もしてもらえます。
地域障がい者職業センターのサイト
平成30年度:障がい者就業・生活支援センター一覧
「就労移行支援事業所」は障がい福祉サービスの1つ、就労移行支援を行う場です。ビジネスマナーの講習やパソコントレーニングなど就労のための職業訓練に通ったり、面接の練習などで就職活動のサポートを受けることが可能です。就職後も職場定着の支援を行ってくれるので、職場で働く中での不安な点などを相談することもできます。
直接就労の場を求める場としては、ハローワークの利用も良いでしょう。ハローワークには障がい者に対応できる専門の相談員がいるので、職業相談や職業紹介等のサービスを受けることができます。障がい者の法定雇用率が引き上げられたことなどから、障がい者雇用を積極的に考えている企業も少なくありません。障がい者が社会参加をめざすためには、自らが積極的に動くことが大切だといえるでしょう。