障がい者総合支援法で規定されている障がい者の就労を支援するサービスの種類

就労移行支援は一般就労をするために必要な知識や技能の習得を目指すサービス

行政から障がい者に対して提供される障がい福祉サービスのうち、就労支援に関するサービスは3種類あり、すべて障がい者総合支援法に基づいて提供されています。その中の一つである就労移行支援は障がい者総合支援法がつくられたときから提供されているサービスで、就労を希望している障がい者が就労移行支援事業所に申し込むことで、仕事をするために必要な知識や技能を習得するための訓練や求職活動のサポートなどを受けることができます。利用できるのは18歳以上65歳未満で、利用可能な期間は原則2年となっていますが、就労できる見込みがあるとみられる場合に限り、期間を最大で1年延長してもらうことができます。

就労継続支援は実務を経験することによって就労に必要なスキルを身につけていくサービス

就労継続支援サービスは、一般就労をするのが現時点で不安な人や障がいの程度が大きいことなどを理由に一般の就労が困難な人が、継続型就労支援作業所で実際に業務を経験することによって、知識や技能の向上をはかることができるサービスです。利用開始時点の年齢が18~64歳でなければならないという制限があるものの、雇用契約に基づいて最低賃金額以上の給料が支払われる「就労継続支援A型」と、年齢制限がなく誰でも利用できる一方で雇用契約を結ぶことができず、報酬は工賃として受け取ることになる「就労継続支援B」型の2種類があり、どちらのサービスが利用できるかは市町村の審査によって決定されます。

就労定着支援は障がい者が長期間継続して一般就労ができるようサポートを行うサービス

就労定着支援サービスは、2018年4月に改正された障がい者総合支援法に基づいて新たに提供が始まった障がい福祉サービスです。今までの障がい者の就労支援は、何らかの理由で一般就労が困難な状況にある人や、就労を希望しているがスキルが不足している人などが対象でした。これに対して就労定着支援は、既存の障がい者福祉サービスの利用を通じて一般就労ができるようになった障がい者を対象とし、当該人物が働いている企業や障がい福祉サービス事業者、医療機関などと連係して長期間の勤続が可能になるようサポートするためのサービスを提供します。

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