障がい者が就労支援制度を利用するときには必要!サービス等利用計画案とは

就労継続支援A型事業所で働くまでに必要なこと

障がいのために一般企業での就労は難しいけれども雇用契約にもとづいた労働は可能だという人が、就労の機会を得られるのが就労継続支援A型事業所です。一般就労へ向けて必要な知識を身に付けたり能力の向上を目指して訓練を受けることもできます。

就労継続支援A型事業所の手続きの流れ

  • 1. 事業所を選んで見学
  • 2. 事業所の担当者と面接
  • 3. 市町村などの自治体に申し込み
  • 4. サービス等利用計画案を作成、提出
  • 5. 自治体から受給者証を発行してもらう
  • 6. 就労継続支援A型サービスの利用開始

就労継続支援A型の福祉サービスを利用する手順を説明します。まず、事業所を選んで見学しましょう。そこで働きたいと感じたら事業所の運営者から面接を受けます。採用が決まったら、市町村などの自治体を通じてその事業所を利用する申し込みをします。そのときに、提出する必要があるのが、「サービス等利用計画案」です。自治体がそれをもとに判断して受給者証を発行し、就労継続支援A型サービスの利用が開始します。

サービス等利用計画案とは?

サービス等利用計画案とは、障がい者が就労支援のサービスを受けるために必要な総合的なプランを書き記したものです。障がい者の心身の状況や生活環境、サービスを利用するときの目標や利用の頻度などのほか、本人や家族の意思も記入されます。障がい者総合支援法によって定められている書類で、厚生労働省のホームページで様式が公表されています。

サービス等利用計画案出典:アセンメントとサービス提供の基本姿勢(厚生労働省:平成28年9月15日)

サービス等利用計画案を作ることで、利用者の状況と将来の見通しが明らかになります。利用者はプランを作成することで漫然と事業所に通うのではなく、目標を持って働けるようになるでしょう。利用者を中心として、医療・福祉・教育などに関わる関係者が共通の認識を持つことも期待されています。

だれがどうやって作るの?費用はかかるの?

計画案を作成するのは、自治体から指定された相談支援事業者です。専門の研修を受けた認定の調査員が障がい者と面談して作成します。このときには利用者に金銭的な負担は一切かかりません。「セルフプラン」といって、申請者自身や申請者の保護者などが作成することもできますが、就労継続支援サービスを受けるときはセルフプランではなく、専門の調査員が作った利用計画の提出を求めている自治体もあります。

生活保護受給世帯 0円
市町村民税非課税世帯 0円
市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)
※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除きます
9,300円
上記以外 37,200円

出典:障がい者の利用者負担(厚生労働省)

就労継続支援A型事業所に採用が決まると、多くの場合、事業所のスタッフが申請方法を教えてくれます。その際に、サービス等利用計画案の作成についてもアドバイスをしてくれるのが一般的です。サービス等利用計画案は事業所とは異なる調査員が作成しますから、利用者と事業所についてより客観的に見てくれるというメリットがあります。利用者は第三者の意見を聞けますから、安心して福祉サービスを利用できるでしょう。

関連の記事